2011年07月30日

ウサギを追いかけるカメ

「有機ELシフト 加速 先行サムスン 携帯で好業績」これは7月29日(金)の日経夕刊の一面。
Samsungの4−6月期決算は自社製有機ELを搭載したスマホ「Galaxy s2」が好調な携帯電話事業をけん引、値下がりが続く液晶パネルに代え、画質の高い有機ELで製品の付加価値を高める戦略で先行した、日本の電気大手は対応が急務になるという趣旨の記事。
「Galaxy s2」は4.3インチの有機ELパネルを載せ、この4月の発売以降、世界で500万台を販売したそうで、Appleの「iPhone」と勢力を二分する勢いです。
と、この記事を読んで「あれー、有機ELは2007年にSonyが世界初の有機ELテレビを発売したし、特許ではセイコーエプソンがダントツにリードしていたはずなのに」と思ってしまいました。
要約+特許請求の範囲に「有機EL」のキーワードが記載されている特許出願は13000件、その中で出願人のセイコーエプソンは1750件と、1社で1割以上も出願しています。ちなみにソニーは650件。
特にセイコーエプソンは、インクジェット方式を使った大画面パネルの製造技術で大きな技術優位性を有していると思われます。
昨日の弁理士会の研修会でも、講師役の経産省の若い担当者は「小川紘一氏」のMOT系論文を引用して「技術で勝って、事業で負けるのはなぜか」、企業のビジネスモデルの問題だ、というここ数年言い尽くされたフレーズを引用していましたが・・・。

Samsungは2013年には有機ELテレビを発売し、タブレット端末などの他の機器にも展開予定で、LGも55インチ有機ELテレビを投入予定とか。
そういうなか、地デジ元年の今年、テレビ事業の見通しが立たなくなっている日本メーカと対照的です。
一応、スマホ用に的を絞った中小型のパネルでは、東芝、日立、ソニーの液晶パネル子会社が年内に統合会社を設立し、有機ELに転用できる生産ラインを建設するという動きはあるようですが。

かつて、シャープの亀山工場には、工場内の動きが見えそうな丘の上に、Samsungのエンジニアが押し寄せて、液晶ラインを必死に研究(?)していた時代がありました。
その後は、即断即決で増産投資を続け、ついに世界市場を制覇してしまいました。
今度は、最初から韓国勢が世界市場を切り開いていきます。そのあとを、スピード感で劣る日本メーカが追いかける構図は、どうでしょう。
ところで、有機ELの画質を見れば、ラクラクホンの所長も、一気にスマホ「Galaxy s2」に乗り換えますか。
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posted by セバスチャン at 23:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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